デザインは誰のもの?エーデンタルのこだわりとは。その1
2018/03/08
デザインは誰のもの?エーデンタルのこだわりとは。
私たちは毎日、あらゆる商品を見、触れている。そして知らず知らずのうちに、
商品のデザインによって私たちの行動は計算されている。
デザイン会社に勤める私自身も、日々、色々なデザインを目にし、そして影響を受けている一人である。
今日は、いつもお世話になっている株式会社エーデンタルの吉原さんに、
「エーデンタルの商品、そして広報物にまつわるデザインへのこだわり」のお話を伺った。
いつも吉原さんと話していると、制作中案件のデザインのお話だけに留まらず、
多岐に渡り、「デザインの持つ力」という話題で話が止まらない。
そんなお話中のわくわくした気持ちや吉原さんご自身が持たれているデザインについての思いについて、
今回、是非インタビューをさせていただきたいと、私から申し出たのである。
(年末でお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました・・・!)
株式会社エーデンタルは歯ブラシやマウスピースなどといった商品だけでなく、
歯ブラシ専門館内をはじめとして、コーポレートサイトやランディングページ、
さらには会社案内の冊子の細部にまでこだわりのデザインを施している。
どのデザインも印象的で、ディレクションを担当させていただいている私にとっても、
とても好きなデザインなのだが、なぜ、一般的な営業ツールや広報ツールにまでデザイン性を求めているのか、
その思いやきっかけについて株式会社エーデンタルの吉原さんにお話しいただいた。

▲エーデンタルさんの歯ブラシ専門館前で出迎えてくれました
シンプルな形に込められたこだわり。
私:今回、改めてエーデンタルさんの商品を拝見させていただきました。
吉原:ありがとうございます。
私:まずこの形から「使いやすそうだな」「一体これはどう使うのだろう?」
といった印象を受けました。
吉原:特に何かを良く見せようとこだわっている訳ではないのですが、
歯に合うもの、口内環境を整えるものと考えた先に今のデザインがあったのです。
私:なるほど、つまりデザインが先行したというわけではないということですよね。
吉原:そうです!使い勝手や機能性が第一ですね。
ただ単に魅せるためのデザインではなく・・・。

私:まずは、商品を使っている人がいかに快適に、
そして機能的に使えるということですね。
吉原:まさにそうです。あくまで、まず第一として、
「使うためのデザイン」として捉えています。
私:口に入れるものだからこそ、
特に細かいところまで配慮が必要となりそうですよね。
吉原:もちろんです。健康に関わることなんでね、
ミクロ単位で配慮をしています。
違和感が生まれないようにと、トライアンドエラーを何度も何度も繰り返し、
紆余曲折を経て作り上げました。
私:私はついつい視覚的に「綺麗」という言葉で
デザインの良し悪しを判断してしまいます……。
吉原:仰る通り見た目も美しさも大切ですが、
私たちは開発コンセプトやストーリーにまで思いを込めていますね。
私:デザインには吉原さん自身の、作り手の思いが込められているということですね。
こういうストーリーは、商品を使わせていただく側からすると、
すごく興味を惹かれますし、「もっと知りたい!」「ファンになりたい」
という気持ちが出てきます。
吉原:「歯をきれいに健康に保つ」この思いを大切にしています。
商品は決して派手なものではないですが(笑)。
私:あっ、派手なものが良いと言っているつもりではないですよ(笑)。
商品への思いを突き止めた先に、完成されたデザインはシンプルながらも素敵だと、本当にそう思います!
吉原:それならば、良かった!歯科専門として磨きやすさを追求して、
素材の樹脂からこだわっています。
完成されたものが、たまたま清潔感がある綺麗なデザインとして
形になっていたというだけの話なのです。
デザインの力で創始者の思いを今に受け継ぎたい。
私:商品以外の、エーデンタルのコーポレートサイトなども、
従来の歯ブラシのメーカーや歯科医院とのデザイン上での「違い」を感じました。
コーポレートサイトや会社案内のアンティークな雰囲気が、
ここ歯ブラシ専門館の雰囲気とすごく合っていて、とっても可愛いです!
吉原:その感想は純粋に、嬉しいですね。
私:なに、この可愛いサイト!って思いましたもん。自分でディレクションをしながら・・・。
絶対このサイトには、見た目へのこだわりがあるんだろうなと感じました。
吉原:いえ、これも至ってシンプルなこだわりで、
どう作ったらお客さんが喜んで見てくれるだろう、
惹かれるのだろうかということしか考えてないんです。
私:それだけなんですか!?
吉原:そうですよ、だって良くあるコーポレートサイトって、
ただ文字や写真が羅列されているだけで想像力が掻き立てられないじゃないですか。
それって見るだけで、興味をそそられませんよね。
私:確かに……。
吉原:事実を伝えることももちろん大切ですが、
私はその先をも愉しんでいただきたいのです。
私:使い手を思った優しいこだわりですね。歯医者さんのイメージも良くなりますし、
見ていてとてもワクワクします。
吉原:まさにその通りで、楽しくストーリー仕立てに物事を伝えたいんです。
創始者も「遊びにおいで」というテーマパークのような
魅力をとても大切にしていたので、私も同じ世界観を大切にしたいと思っています。
【デザインは誰のもの?エーデンタルのこだわりとは。その1】
その2へ続く.....
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